ヒューマンドラマ サスペンス・ミステリー ★5(人生一度は観なけりゃ損!)

【バッド・ジーニアス 危険な天才たち】★5の感想「文句なしのカンニングもの映画史上No.1!」

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いやあ、まさしく掘り出し物でした。

タイ映画はホラー映画の印象が強かったかな、あとCMでインパクトがあったマッハ!

どんどん洗練されてスタイリッシュな映画が増えている印象。
評価が良かった本作『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』も期待にたがわぬ快作でした!

2017年のタイ国内興収も1位だったようで…

あらすじ

タイの新鋭ナタウット・プーンピリヤ監督がカンニングをテーマに描き、アジア各国でサプライズ・ヒットとなったクライム・エンタテインメント。頭脳明晰な一人の女子高生が、ひょんなことからチームを率いて一大カンニング・プロジェクトを繰り広げるさまをスタイリッシュかつスリリングに描き出す。主演はチュティモン・ジョンジャルーンスックジン。
 天才的な頭脳を持つ女子高生のリンは、貧しい家庭ながら特待奨学生として進学校へ転入することに。やがて仲良くなった裕福なクラスメイトを試験中に助けてあげたことから、噂を聞きつけたお金持ちの学生たちに頼まれ、高度なカンニングをビジネスとして始めるハメに。次第にビジネスの規模が大きくなる中、それを快く思わない真面目な苦学生バンクの反感を買ってしまうリンだったが…。(オールラインシネマより抜粋)

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」の評価 ★5(ネタバレあり)

★4つにしようか迷ったけど、よくよく考えなおして★5つ。
(上映時間130分)

ポイント①終始、緊迫感が継続して時間の長さを感じさせない

2時間以上の映画ですが、テンポよく進むので全く長さを感じさせない。
セリフ回しも早いし、カット割りもスタイリッシュ。
いかにもCMとかPV作ってた人が監督してます的な感じ。

もちろんカンニングが見所の映画だけに「いかにバレないか?」の手に汗握る攻防が終始続くので余計にダレない。
ほんと、あっという間の130分でした。

ポイント②カンニングの方法が多彩で楽しめる

カンニング映画といえば「ザ・カンニング[IQ=0]」が一番印象に残ってるけど、あれは完全コメディだったので今回の方が少しはリアリティあり。
(そういえば、この映画は小学校の時に見たけど、しばらくフランス映画じゃ無くてハリウッド映画だと勝手に勘違いしてた…)

靴に答えを仕込んでおくのを見て、「上履きに答えを書き込んだらどうなるかな?」と当時考えていました。

あと代表的な所でいえば、「That's カンニング! 史上最大の作戦?」ですかね。
安室と山口ファンだけが観ればいい映画で、内容は…な映画でした。

これらカンニング映画に比べ、全体的に現実的は手法が取られた本作。
まあ、実話が元だしね…
ただし、天才がいなきゃ成立しない時点で実効性は薄い…

  • 消しゴムにマークシートの回答記載
    最初の手口は古典的。これは使えるね…
  • ピアノレッスン方式
    右手の動きで回答を伝えるもの。さすがに目立ちそうな気がするけど、ギリ実践でも通用しそう。
    水ダウの説で実際に可能か取り上げてくれないかな…
  • 時差活用方式
    天才2名がシドニーで試験を受けて、時差で遅れて開始されるタイの試験者達に先に回答を送る手法。
    これはなかなか思いつかない。
    このエピソードでは試験官との追いかけっこや、携帯持ち込む不可の会場でどのようにタイに回答を送信するか等が見どころとなり、映画内で一番の盛り上がりを見せます!

なかなか手が込んでいて面白いですが、あと1つくらい意表を突くカンニング方法を知りたかった気もする…
時間的に厳しくなっちゃうんだろうけど…

ポイント③本筋以外でもオシャレな描写が印象に残る

特に残ったのは天才2人が歩道橋の上で、カンニングを実行するか否か迷っているシーン。
信号機の「とまれ」と「進め」の表示が同じフレーム内に収まっていて、その心情を表してるシーンにやられました。

ポイント④登場人物が魅力的

主役の冨永愛似の女性はモデルをやっていて、本作が演技初めてだったそうで…
いやあ、うまかったなあ…

最初にカンニングを手助けしてもらったグレースもかわいらしく、憎めない点がこの映画を引き立ててる。
これが完全ウザキャラならカンニングを手伝う意味も薄れるし、観客がイマイチ入りきれなかったと思う。
いくら金を積んでお願いしていたとしても…
カンニングをお願いする時点でどうしようもないクズだけど、それを忘れさせてしまう笑顔がまぶしい。

男性陣2人の中ではバンク役の彼が今後もいろんな役で重宝されそうな感じ。

ただ、悲しいことに、タイ人の役者さん、名前が長すぎて覚えられない問題。
絶対無理…

  • チュティモン・ジョンジャルーンスックジン(リン)
  • チャーノン・サンティナトーンクン(バンク)
  • イッサヤー・ホースワン(グレース)
  • ティーラドン・スパパンピンヨー(パット)
  • ナタウット・プーンピリヤ(監督)

辛うじてグレースがいけそうかな…ホースワンだけは覚えておこう。
俺の中では「スリジャヤワルダナプラコッテ」級…

ポイント⑤ラストは賛否両論あるだろうけど…

最初はピカレスク的に悪に手を染めて力強く裏稼業的にのし上がっていく予感を感じさせてラストがいいなあ…と思ってましたが…

それじゃリンの父親が浮かばれないのと、痛みを知り乗り越えて成長するための通過儀礼的流れに仕上げた方が映画的意味があるのかなと考え直し、このラスト肯定派に転じました。

単純なキレイごとにまとめない部分は闇落ちしたバンク君が一手に引き受けてくれましたから、リンの終わり方はこれで良かったんでしょう。
これで両方とも改心してたら行き過ぎた学歴社会への警鐘が薄れてしまうし。

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