まさしく掘り出し物映画にふさわしい作品。
馴染みのないイタリア映画かもしれませんがおススメの実話物です。
イタリアでも大ヒットした「人生、ここにあり!」(別題:やればできるさ)をご紹介。
とにかく忙しかった一ヶ月の終わりに見つけた図書館のポスター。
あいにく図書館まで見には行けないけれど、そうだ、こういう映画があったなと思い出すことができた。
「人生、ここにあり!」
できることをできる人がやればいいよね。私にもできることはあると勇気をもらえる映画。 pic.twitter.com/HnPYpgUyJc— nekonote (@myu2016cat) April 29, 2022
あらすじ
1978年、イタリアでは精神病患者を無期限に収容することを禁止する精神病院廃絶法が制定され、患者たちは入院治療ではなく地域の精神保健サービス機関で予防や治療に当たりつつ、地域社会との共存を実現していく体制へと移行された。本作は、その取り組みが行われていく中で実際に起こった出来事を実在のグループホームをモデルに映画化したヒューマン・コメディ。“やればできるさ”を合言葉に、世界で初めて精神病院を廃絶する画期的な取り組みを巡る希望と現実を温かな眼差しでユーモラスに描き出していく。監督はこれが日本初紹介のジュリオ・マンフレドニア。(オールラインシネマより抜粋)
「人生、ここにあり!」の評価 ★4(ネタバレあり)
隠れた名作ですので、是非ユーネクストやアマゾンプライムでご覧ください。
(上映時間は111分)
ポイント①障害者キャストの迫真演技
精神病患者が多数登場人物と出てくるわけですが、皆さん「本物?」と見紛うばかりの熱演でした。
チョコレートドーナツに出演していたダウン症の子は確か本物だったけね。
1本目、チョコレートドーナツ🍩
以前目黒シネマでDoranの「わたしはロランス」とカップリング上映してて観た時は「確かに権利が認められるのは難しいだろうな」と思ってたけど、改めて見ると伝えたいテーマは世の不条理ではなく時間と愛情の深さは比例しないというある種のハッピーエンドだったんだと pic.twitter.com/sIhYYGF0fR
— 楡 (@luccataro) May 1, 2022
まあ、何と言っても自閉症で一切言葉を発しない『理事長』役の彼に皆こころを奪われます(笑)
下記左下の写真の人なんですが、ちょっとロバートデニーロの若き日を彷彿とさせる威圧感が見所!
「そうだ、ロビーさんにも専門職を」
「話さず、働かず、何もせず、怠け者で厄介者ですよ」
「華麗なる履歴です。あなたこそ理事長に。ただそれなりの服装が」「見習いたまえ。君より若いのに、サメのような威圧感だ」
(人生、ここにあり!) pic.twitter.com/YI44vMJWmf— 洋画台詞&シーンbot (@yougaserifu_bot) April 21, 2019
障害者の皆さんが主人公から『さん』付けで喜んでいたけど、この辺の何気ない描写で観客も『はっ』とさせられる演出、うまいよなあ…
ポイント②重いテーマを軽やかなコメディに仕立てた監督の腕
本作を鑑賞しながら真っ先に思い出したのは邦画『あん』。
今話題の河瀨直美監督作ですが、あちらは隔離されたライ病患者の樹木希林がどら焼き屋で働くことで生きがいを感じていましたが、こちらは精神疾患を抱えた患者たちが、建築現場の床貼り作業で輝いていきます。
『あん』は全体的に重い空気が漂っていましたが、こちらは終始軽やかに進んでいきます。
後半、ある人物の死が描かれますが最後まで引きずる感じはなく。
どっちの描き方がいい悪いではなく、日本とイタリアのお国柄も表してる感じがあり興味深い。
もちろん私が観たことないだけで、障害者を扱ったシリアスイタリア映画もあるんでしょうが…
この辺の国民性を味わえるのも映画の魅力。
『障害者ネタは不謹慎』、『障害者に性欲は無い』、『障害者に健常者と同じような普通の喜怒哀楽は無い』…みたいな悪意無い偏見がどこかに残っているのをコメディ仕立てにすることで自覚させられる効果もあるのかな。
障害者映画で好きなのが『リンガー!替え玉★選手権』。
日本じゃ絶対作れないけど、健常者同士だって普通に差別やバカにしたりしてる点は一緒なんだからあえて障害者ネタを特別視する必要も無いよなあ、と当時思いながら映画館で観ていました。こんな映画を上映できるのもある意味健全な社会だよ。
映画「リンガー!替え玉★選手権」鑑賞。知的障害があるフリをして知的障害者の為のスペシャルオリンピックに出場するコメディ。多くの知的障害者が出演している。ポリコレに五月蝿い人が見たら騒ぎそうな内容だが、批判するならちゃんと見てからにして欲しい。ファレリー兄弟が製作をしているからね。 pic.twitter.com/wDNRL95cd6
— iano (@ianoianoianoo) March 7, 2022
ポイント③悪者や善悪の判断を観客に委ねる姿勢が◎
自殺に追い込んだオネーサンも、隔離推奨してた施設の医者も決して悪気がある訳でなく単純な『悪人』の構図に落とし込まない所が良かったねえ。
実際、障害者を社会で受け入れるというのはそれだけ難しい問題が山積してるのもこれまた事実なんだろうし。
主人公のやり方がベストかどうかもわからないけどベターを探して取り組む姿勢が無ければ何も変わらない、現状維持がベストでは無いっていうメッセージ性は充分伝わるからOK。
単なるハッピーエンドで終わらせないストーリーとしての起伏はある程度予想通りに進んでいく点もある種安心感があって観やすい。
個人的には会社内で障害者雇用を促進していかなければならない立場なので考え直すいい機会になりました。
法定雇用率2名満たしてないからまた今年も罰則金を支払わなければ…
ポイント④惜しむべきは中盤少しダレた点がマイナス
みんなで風俗体験ツアーに行ったエピソードも面白かったけど、中盤若干平坦になりすぎてだるくなったかな。
不要なエピソード削って15分くらい短くするか、もうちょいインパクトあるエピソードに置き換えるか…
でもまあ、贅沢な注文だって言うのもわかってるくらい良質なコメディです。
同じ日に観た同じくイタリア映画の『viva!公務員』でも労働組合の強さが印象的で、余裕があればセットでイタリア漬けになることをお勧めします。
「viva!公務員」感想
-初のイタリア映画❕いろんな国が舞台になっててケッコがその土地で頑張って働いていて楽しそうだった❕ コメディ要素もあって良かったなア。ケッコは絶対に公務員を辞めたくないという意地や全部の仕事をやり抜く姿がカッコいい‼️アマプラでサクッと観れる映画でした‼️ #洋画 pic.twitter.com/oJlFXxEn4x— ᴀʏᴀᴋᴀ (@Bri_liarloki) October 13, 2021
口コミ
『人生、ここにあり!』
実話。
障害者が さん付けで呼ばれて喜んでたけど、差別や偏見受けてきた彼らの経済的自立と成長をイタリアらしい乗りで描き、特にキャラの濃いキャスト揃いが素晴らしく良い作品だった。ジョニデ似の(笑)理事長が一人ずつガン見でお出迎えする最後は愛情感じて泣けたぁ~。 pic.twitter.com/ahOunka6gz
— P子 (@pianonjj) December 23, 2020
人生、ここにあり視聴。
イタリアで精神病棟廃止により元患者がさまざま個性を活かして仕事に四苦八苦する実話。イイ!とても良い!重いテーマだけど笑いあり涙ありのコメディベースで面白かった。やればできるが合言葉。
理事長がいい仕事するから是非オススメしたい作品。 pic.twitter.com/v6rn87DAgn— ブッダ (@budda_y) June 13, 2021
今日は映画にしようか。
「 人生、ここにあり!」
本国ではコメディ扱いらしいけど、ほぼ実話。
精神科病院が廃止されて外の世界に出された「元患者」達の物語。
ラストシーンが良いんだよな。理事長のお話が。
右端が主人公。他は全員 #精神疾患#映画#障害者#精神障害 pic.twitter.com/cjoEz7rrT3
— stil novo(体調不良) (@Dove_Quando) December 4, 2019
精神保健福祉についての作品の概要とか感想とかをまとめるレポートがあってそれ用に映画見たけど、普通に泣いた、
イタリアの映画だから字幕でずっと画面見てないといけないけど、見る価値はあった
気になる人とかいたら見てみてね↓↓↓
『人生、ここにあり!』
監督:ジュリオ・マンフレドニア— ゆゆ (@y_u_y_u_73) August 2, 2021