そもそもなんだけど…
落合博満って嫌われてるの???
アンケートを集計しているサイトでは過半数は「好き」という結果なんだよね。
【好き派】に投票しました!#落合博満 のこと好き?嫌い?
【好き派】51% vs【嫌い派】49%#好き嫌いcom— 女子ゴルファー大図鑑 管理人 (@go_go_joshigolf) February 11, 2022
むしろ星野仙一の方が嫌いって人が多数!!!
【嫌い派】に投票しました!#星野仙一 のこと好き?嫌い?
【好き派】36% vs【嫌い派】64%#好き嫌いcom— 女子ゴルファー大図鑑 管理人 (@go_go_joshigolf) February 11, 2022
つまり、「球団OBや一部のマスコミに嫌われた」ってのが正確なのかな?
あと、落合のイメージって余り感情を表に出さないイメージがあるかもしれないけど、個人的には割れポンで加賀まりこを捲って優勝した倍満をあがった時の満面の笑みが思い出されるからそんな感じでも無いんだよね(笑)
そんな落合がいかなる心持で中日ドラゴンズを常勝軍団に育て上げ、嫌われていったのかを克明に描いたちょっとミステリー仕立てのような一冊。
証言者によって犯人像が変わっていくような、そんな錯覚に陥っていきます。別に落合が犯罪者では無いけど。
476ページと分厚い読み応えのある一冊ですが、1日で読み上げてしまったくらいノンストップでした。
こんな夢中になって読んだのは何年ぶりだろう…興奮が抑えられません。
少しでも多くの人に手に取って欲しい1冊をご紹介!
こんな人に是非読んで欲しい
プロ野球ファンなら落合博満を誰でも知っていますが、若い人には細かすぎて伝わらないモノマネの牧田さんのイメージになってしまうんですかね?
【再掲】
『細かすぎて〜』、歴代の野球ネタで1番好きなのは「3-6-3のゲッツーを完成させる落合博満選手」。牧田知丈さんの落合さんネタまた見たいですねぇ…。 pic.twitter.com/c8XrqfyDUS— Larry Spencer (@wildrunner_2510) December 11, 2021
アラフォーの私にとっては小学校4年の時に、ファミレスで友人と落合のバッティングフォームについて1時間語り合ったことを今でも覚えています。
巨人ファンだったけど、チームを超越して惹かれてしまう存在でしたね。
当然、野球部の時には神主打法で流し打ちの練習したことは数知れず。
そんな私がこの本にハマるのは必然ではありますが、落合ファンや中日ファン以外の方々にも是非手に取って欲しい一冊。
アラフォー以上なら余計にハマること請け合い。
プロ野球ファンで30%増し、かつ落合ファンで50%増し、かつアラフォー以上で100%増し、かつ中日ファンで150%増しで楽しめます…ええ、適当ですが。
あと、落合監督をリーダー論的な角度から語られることも多いですが、本作もやはり部下マネジメントについて考えさせられます。
私も管理職の立場なので、余計に思うところはありました。
なのでかつ管理職で200%まで到達しますね。
本作の感想&印象に残ったシーン
書評というか、思いついた点をいくつか触れてみます。
①なぜ落合は嫌われるか?
冒頭触れたように、ファンには嫌われていない。少なくとも過半数には。
で、嫌われたのは思い通りのコメントをもらえず勝手にメンツをつぶされたと思っている一部のマスコミと、球団の赤字の責任をファンサービスをしない落合に押し付けようとした経営陣だけからであって、日本人全体から嫌われているわけでは無い。
だからこの本のタイトルはちょっとミスリードな感じはする。まあ、その方がキャッチ―だけどさ。
同様に『なぜ日本人は落合博満が嫌いか?』っていうテリー伊藤の本もあるけど、嫌いじゃないって、日本人は。
これも良くある日本人論に導くための作為的な感じがしてちょっと…
とはいえ、球団OBやマスコミの落合に対する嫌悪感の根っこは確かに古き悪き感じがして辟易。
自分たちの尺度を決して変えようとせず受け入れないお偉方の感じね。
どっかで似たようなことがあったなあと思ったのはコロナ禍のパラダイムシフトについていけない上司とかかね。
在宅ワークやWEB会議に当初難色を示していた上司たちと、中日ドラゴンズの一部の経営陣とかOBを重ね合わせて読んでしまったわ。
冷静に考えれば合理的で仕事の質が悪くなるわけでもないのに『コミュニケーションが~』とか、『労務マネジメントが~』とか言っちゃう感じ。
従業員からすれば非論理的に却下されてモチベーション低下につながるわけで。
結局世間に嫌われたのは落合じゃなくて旧態依然としたマスコミや経営陣なんじゃないの?と思ったわけで。
②ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用とオレ流と
『自分のために仕事をしろ』
『指示されないチームバッティングはするな、自分の成績のことを考えろ』
こんな趣旨のことを落合は語る訳ですが、真っ先に思ったのは近年日本でも導入が論じられてるジョブ型雇用の話。
要はジョブスクリプション通りの仕事をしてくれればOKって管理方法。
対して、メンバーシップ型の評価って情意評価中心だから、『遅くまで頑張って残業しているから…』とか、『先輩や上司との飲みにちゃんと付き合うから…』みたいな忠誠心を問う感じが残ったりするわけで。
そんな世界に背を向けたのが落合だから先の旧態依然としたおっちゃん達から疎まれるのは当然の帰結なのかな。
ジョブ型が全て正しいとは思わないけれど、メンバーシップ型って経営陣にとって都合のいい部分が多いのも事実だし落合みたいな管理手法が話題になったのも時代の流れであり、分水嶺だったのかな。
③荒木監督をいずれ見てみたい
今回、荒木・岩瀬・森野が特に落合門下生として監督に感謝していたけど、荒木のエピソードは印象に残ったなあ。
落合も荒木のことは可愛くて仕方がないって感じで微笑ましかった。
荒木がどんな監督になるかすごい気になる。
こんな浅くて乱暴な括り方をしちゃいけないのは100も承知だけど、それでも下世話なプロ野球ファンとしては…
『星野イズムの継承者、立浪』と『落合イズムの継承者、荒木』が監督としてどれだけの実績を残すか気になります。
まずは立浪監督のお手並み拝見となりますが…
荒木監督の可能性ってあるのかな…片岡二軍監督もいるしだいぶ先の順番になるのかしら…
「ヘラヘラやっている選手は外す」 中日・立浪監督「非情スピーチ」に見た星野仙一の面影(J-CASTニュース)#Yahooニュースhttps://t.co/a6bc99xGQ5
今の時代に合うのか?
ハム監督よりはダントツに良いが。— ワキガDE歯茎が激ヤバ知恵子 (@juntarouiti) February 13, 2022
ツイッターの口コミ
『嫌われた監督』(文藝春秋社刊)を読んでる。
めちゃくちゃ面白い!
落合博満は打者としても天才だが、監督としても天才ではないかと思った。底知れぬスケールを感じる。
著者の鈴木忠平氏の文章と構成が上手すぎる。
お見事!— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) February 13, 2022
9冊目#嫌われた監督
数年、野球にハマってた。それはこの人が監督をしてた時期。カープファンだけど、監督で好きなのはこの人だけ。選手としては前田様。(本作にも名前が出てる)面白すぎて、3時間くらいで読破。あの頃の強くないカープが好きだったし、私のなかで中日の監督はこの人だけ。 pic.twitter.com/PQTf5QdiqW— Lara@壱原 (@Lara_makioze) February 5, 2022
嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか読了。時にその采配が物議を醸すことの多かった落合監督の真相に迫る良著でした。ファンとして見届けてきた数々のエピソードについて鮮明に思い出し涙が出た。もう長く低迷しているチームを見て、いつかまた采配を振るって欲しいと思うファンは多いはず。
— はろはろ@禁煙中 (@hello4857) February 11, 2022
嫌われた監督、読了です!無表情で謎の男落合。中日本社の派閥や山井岩瀬の完全継投、立浪から森野、今勝つために若手の育成をしない、WBCの参加選手ゼロ問題、立浪もアライバも徐々に打球を処理できなくなったことからポジションを変えられた。自分の成長を考えて行動するのが大事だと教えられます。 pic.twitter.com/lFeTOHKq1L
— コロナのわさ🦠 (@garana_cub) February 8, 2022
ちょっとでも興味を持った方は、是非読んで欲しいです。
後悔はしないはず。