なんだかんだ言ってもヤクザものは面白い
今日放送のノーナレがなかなか魅せてくれた。
初めて見たんだがノーナレーションのドキュメンタリー番組で、この番組直後に同じくNHKで放送されていたプロフェッショナルや情熱大陸とは逆を行く手法で作られていたのは興味深かった。
内容はこうだ。(以下「Yahoo!テレビ.Gガイド」より抜粋)
出所したばかりの元暴力団員が、うどん店を開く姿を追ったノーナレーションドキュメンタリー。
慣れない接客に悪戦苦闘、包丁さばきもおぼつかない。果たして客は来るのか。
元暴力団員が社会復帰を目指し、うどん店を開く姿を追う。暴力団排除条例などにより、全国の暴力団員は最盛期の5分の1以下に減った。
逆に言えば「元暴力団員」が年々増えているという。しかし、その就職率は2%ほど。復帰は容易ではない。
北九州の元暴力団員のナカモトさんは、元受刑者たちと、うどん作りから接客までを一から学び、うどん店をオープンしようとしている。
その姿をノーナレーションドキュメンタリーで描く。
面白かった・気になったポイントは10個
- 店長ナカモトさんのしゃべりが達者
恐らく組長かそれに順ずるポジションにいたのではと思わせる頭の回転の良さを感じた。
健さんとは真逆のイメージ。
他の店員(元暴力団)の朴訥とした口下手な方々とは対照的過ぎて笑った。 - オープン初日は66杯、目標は一日80杯!
1杯650円くらいなので1ヶ月売上130万が目標でしょうか?
店員は店長含め3名かな?うどんの原価は30%位って聞いたことあるが正社員3名だとちと厳しいか… - レシピに『だし変』
この番組一番の笑いどころはここ。
店員がレシピをまとめたノートに『だし編』と書きたかったところを『だし変』と書いており、店長から『それは、変態の変やないか!』と突っ込まれていた。
なかなかほほえましいひとコマ。 - 我々はゼロからのスタートではなく、マイナスからのスタート
店長のお言葉。まあ自業自得ではあるからしょうがないけど、日本は減点主義だから一度事業に失敗した人や、このような犯罪者が再生するには難しい社会構造なのかなとあらためて思わされた。 - 店の前でタバコ吸いすぎ
店長、店員共々店の前で吸っちゃ駄目、裏で吸って、せめても。 - バーを営もうとしてた元暴力団はどうなったの?
やっと個人では銀行口座できたのに、会社としては作れませんって言われてたこの元暴力団はどうなったの?途中で終わってましたが…
次回があるのかな? - 食べログでの評価は『3.05』…ちょい微妙
『よもぎうどん だるま家 』という北九州にある店で調べたらこの評価。
印象深かったのはそのコメント欄(以下抜粋)。・接客は、まだ不慣れな感じはしますが、素朴な一生懸命さは伝わりました。ご馳走さまでした。
・店員さんも誠実、丁寧な印象で、また行ってみようと思うお店です。
自作自演したのではないかと思うくらいぴったりのコメント 😆
よもぎうどん自体は是非食べてみたいし美味しそうではあったよ。
- 絶対ペンギンズに食レポさせにいくべきだと思う
是非他の番組でいいのでこの2人に食レポさせてください。お願いします。 - 『兄貴、食べに来ましたよ』っていう画を想像してましたが…
さすがに無かったです、実際はあったのかも知れないが。
店長の中学時代の同級生や、店員の実の兄貴は来てましたが… - ナレーション無しでも十分見られる
ナレーションでごまかしが効かない分、元ヤクザの破壊力ある絵力(刺青や組にいたときの写真等)で十分成立する。
素材勝負だから、企画がよっぽどしっかりしてないと通用しない印象。
ワイプとか番組ツイートとかの無駄な要素も無かったから新鮮だった。ナレーションで作り手の意向が誘導されるケースがあるけど、それが無い分、フラットに向き合える感じ。『元暴力団の人たち頑張れ!』でも無く、『しっかり過去の罪に向き合え!』でも無く淡々と現実を紡ぐ事で視聴者に考えを委ねる姿が新しかったのだと思う。
ちょっと視聴者が突き放されてる感じが、いかに今のテレビが演出過剰かを浮き彫りにした。
今後の新たなテレビの方向性を見出した気がする。とりあえず、視聴者が自分の頭で考える必要性を感じさせるつくりでした。
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